潰瘍性大腸炎（かいようせいだいちょうえん）とは？
潰瘍性大腸炎は、大腸（結腸や直腸）の粘膜に炎症が起こり、びらんや潰瘍ができる慢性の炎症性腸疾患（IBD）の一つです。再燃（症状が悪化）と寛解（症状が落ち着く）を繰り返すのが特徴です。
主な症状
- 頻回の下痢、粘血便
- 腹痛
- 発熱
- 体重減少
- 倦怠感（けんたいかん）
症状の程度や現れる部位には個人差があり、軽度の人から日常生活に支障が出る人までさまざまです。
原因
明確な原因はまだ解明されていませんが、以下の要因が関係していると考えられています。
- 免疫の異常（自己免疫反応）
- 遺伝的素因
- 環境因子（食生活、ストレス、腸内細菌のバランスなど）
診断
クローン病の診断には以下の検査が用いられます。
- 内視鏡検査（大腸カメラ）
- 便検査
- 血液検査
- 画像検査（CT、MRIなど）
これらを組み合わせて、他の病気との鑑別を行い、総合的に診断します。
星野胃腸科外科医院では消化器内視鏡専門医による大腸内視鏡検査を行い、その他のCTや採血等を組み合わせて適切な診断を進めていきます。
治療と対処法
潰瘍性大腸炎は完治が難しい慢性疾患ですが、適切な治療により症状のコントロールが可能です。
主な治療法
- 5-ASA製剤（メサラジンなど）
炎症を抑える基本的な治療薬 - ステロイド薬
炎症が強いときに使用されます（副作用にも注意が必要なため適切な量と期間で使用します） - 免疫調整薬／生物学的製剤
重症例や難治例に用いられます - 血球成分除去療法（G-CAP）
難治例に使用されることが多い、体外循環によって炎症成分を取り除く治療です。薬を加える治療と違い、理論上副作用がありません。
星野胃腸科外科医院では上記全ての治療に対応可能です。血球成分除去療法や免疫調節剤、生物学的製剤など知識と経験が必要な治療に関しても炎症性腸疾患に対する経験豊富な院長より詳しく説明を聞いていただき治療選択していくことができます。
- 外科手術
薬で効果がない場合や合併症がある場合に検討されます。外科治療が必要な場合には必要に応じて大学病院等ご紹介をさせていただきます。
日常生活の注意点
- 規則正しい生活習慣
特に睡眠不足は増悪の原因になります。 - バランスの取れた食事（刺激物・脂質・食物繊維の取りすぎに注意）
再燃のリスクを減らすために大切です - ストレスの軽減
- 定期的な通院と検査
再燃を予防し、寛解を維持することが重要です
難病指定について
潰瘍性大腸炎は、国の「指定難病」に認定されており、条件を満たせば医療費助成制度を利用できます。星野胃腸科外科医院では専門医による指定難病申請書類の作成を行なっています。詳しくは医師または自治体の窓口にご相談ください。
まとめ
潰瘍性大腸炎は、根治が難しい一方で、治療を継続することで症状を安定させることが可能です。症状が気になる方やすでに診断を受けた方は、無理せず当院へご相談ください。